メジャーリーグのボストン・レッドソックスで活躍した上原浩治投手が
かつて所属していた読売ジャイアンツにカムバックしたことで話題になっています。
上原投手といえば、幾多のメジャーリーガーをきりきり舞いにさせてきた変化球・スプリットが代名詞です。
この記事では、そんな上原投手のスプリットの投げ方やスゴさについて迫っていきます!
ページコンテンツ
スプリットとは?
スプリット・フィンガード・ファストボール(Sprit Fingered Fastball)の略で、SFFと呼ばれることもあります。
ストレートとほとんど変わらない速度で打者に向かっていき、直前でストンと落ちる変化球です。
ピッチャーにもよりますが、ストレートの速度と5km/hほどしか変わらないため、バッターは非常に困惑させられるボールです。
スプリットの握り
上で書いた、Split Fingerd Fastballという名称は、そのまま握りを表しているとも言えます。
通常のストレート(fastball)は、以下のように指を揃えて握るのが一般的です。

それに対して、スプリットは
split=裂ける
fingerd=指の
という意味になります。
つまり、「裂ける(くらい)指を広げて握るファストボール(ストレート)」くらいのニュアンスになります。
具体的にはこんな感じです。
人差し指と中指を縫い目にかけないのが一般的なフォークとは違い、
両方の指を縫い目の外側にかけることが多く、上原投手も基本形はこれです。

スプリットの投げ方
ピッチャーによって投げ方は様々ですが、
手首を固定したまま、ストレートと同じように投げるのが一般的です。
原理としては、「指を開いて投げれば投げるほど、ボールに伝わる力は弱くなるので、
その分勝手にスピードが落ちる」という考え方をするピッチャーが多いです。
他の変化球にも言えますが、「落とそう、変化させよう」と意識しすぎると、コントロールを乱す原因になります。
上原投手のスプリットのスゴさ
① 計4種類以上のスプリットを投げ分けられる
上原投手はメジャーリーグにおいても、変化球はスプリットしか投げていないと言っていいくらいです。
(メジャーに渡る前はスライダーも投げていましたが、メジャーで通用するレベルにないと判断したのか、ほとんど投げなくなりました。)
ただし、その分彼は複数のスプリットを投げ分けています。
おそらく細かくいえばもっと多いかもしれませんが
- 小さく落とすスプリット
- 大きく落とすスプリット
- スライダー気味に落とすスプリット
- シンカー気味に落とすスプリット
という感じで投げ分けています。
「小さく落とす」通常のスプリットでさえ、プロのピッチャーであっても上手く使いこなせない人もいるくらいですので、これは驚異的なことです。
2に関しては指をより開くことで、3・4に関しては人差し指・中指のどちらかだけを縫い目にかけて投げることで使い分けているようです!
②コントロールが抜群
ストレートにも言えることですが、上原投手のスプリットはコントロールが抜群です。
150km/h以上のストレートを投げるピッチャーは、日本においても当たり前になってきた現代において
上原投手はせいぜい140km/hを少し超えたくらいの球速です。
にも関わらず、メジャーの並み居るバッターを抑え続けてきたのは、彼の制球力が凄まじいからです。
他の変化球にも言えることですが、「まずは何よりもコントロールが良いこと」というのは、高いレベルで活躍するには絶対条件!
まとめ
投げ方や原理は比較的シンプルですので、「それっぽいボール」を投げるのはそこまで難しくはないと思います。
ただ、上原投手のような超一級品を投げるのはもちろんカンタンではありません。
是非試してみてくださいね!
お読み頂き、ありがとうございました!
上原選手の書籍
最近のコメント